研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

2015-01-01から1年間の記事一覧

映画『orange』ー別の世界の可能性を祝福することについてー

12月12日土曜日、重い身体をえいやっと起こしたのは、もう11時すぎだった。前日金曜日にいつものサークルの飲みがあったのだが、その日は妙に議論がヒートアップし、新宿の喫茶店で夜を明かしたのだった。そういうわけで、朝からこんな時間まで寝てい…

現実逃避は構わないけど、虚構の中から現実に立ち向かうための武器を持って帰らなきゃだめだよ

最近、精神的にも肉体的にも忙しい。正確に言えば、精神的に忙しかったーーつまりは悩みがあったーーのだが、無理矢理スケジュールを埋めることでその悩みを忘れてしまおうとして、でもやっぱり悩みのことも気になるけどスケジュールが詰まっているのでゆっ…

孤独感の連帯という欺瞞ーー孤独のグルメから考える

孤独というのはいいものだ。ドラマの冒頭でも言われている。「時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき、つかのま、彼は自分勝手になり、自由になる。誰にも邪魔されず、気を遣わずものを食べるという孤高の行為。この行為こそが、現代人に平等に与…

一期一会2.0 ~そして3.0へ~

『一期一会』 一生に一度だけの機会。生涯に一度限りであること。生涯に一回しかないと考えて、そのことに専念する意。もと茶道の心得を表した語で、どの茶会でも一生に一度のものと心得て、主客ともに誠意を尽くすべきことをいう。(goo辞書より) こんなこ…

おいしかったのは料理か雰囲気か ラーメン屋から考える

今日は大塚で夕飯を食べました。尾道ラーメンのお店です。『麺一筋 新大塚店』尾道ラーメンがなんなのか分からなかったのですが、最近家系しか食べてなくてわりと普通のラーメンを食べたかったので、迷わず入りました。 微妙な時間だったのでお客さんは一人…

夏休みが怖くて仕方がない

"夏がくるから 海へ行こうよ ちょっとだけ 立ち止まって 迷う日もあるけど 凹む毎日 取り戻す日々 君に会って 笑い合って 始まるよ夏休み lan la lan la..." なーにが海へ行こうよじゃ、こちとら一緒に海に行く友達もいなければ彼女もいないんじゃ 聴けば分…

『バケモノの子』はやる気があったのか

ここ3ヶ月ほどインターンやバイトや大学の課題で忙しく、そのうえ人間関係のことで頭のなかも忙しく、趣味(にしようとしていた)映画鑑賞もまったくできておらず精神的につらかったのですが、最近土曜日のバイトのシフトをなくし、おそらく2年ぐらいぶりに…

夜中にLINEをしてはいけない?

気のおけない友達や同級生なら別ですが、あまり親しくない人や知り合って日が浅い人、上司、先輩などに向けて、夜中にLINE(とメール)をしてはいけません。僕はそんな当たり前のことにまったく気づいていませんでした。 詳細を語ることは避けますが、同級生…

初めてアイドルとチェキ撮影をしたら神だった件

【前回のあらすじ】 その日のノリでプティパ(の篠崎こころ目当て)という地下アイドルのライブに参戦した僕はささやかな熱狂と心地良い疲労感につつまれて秋葉原を後にし、帰路途中の神田明神にて「良い体験をしたなあ」と独りごちるのだった。 【つづき】…

初めての地下アイドル「現場」体験(5月22日秋葉原)

結論から言うと結構楽しかったです。 何がきっかけかは忘れたけど、最近篠崎こころさんという地下アイドルのツイッターをフォローしました。 最上もがさんに近い雰囲気があっていいですよね。 自分のお気に入り欄を見ると、5月9日にふぁぼったツイートがある…

朝井リョウ『何者』と就活に向き合う態度について+

小説家の朝井リョウ氏によるツイッターの安全な使い方解説書直木賞受賞作品『何者』を読みました。簡単にいえば就活の話なのですが、僕もいつのまにか大学3年生になってしまっており、そろそろ就活のことも意識してそれ関係の書籍を読もうと思い、読みました…

インセプションと幼少期の思い出

数年ぶりに見ました。いつ見たのかは覚えていません。Evernoteに感想を書いていたと思っていたんですが、検索しても出てきませんでした。本当にいつ見たのだろう。高校の時だと思うんだけど。大学入ってからかな? いずれにせよ僕はコマがよろよろと回り続け…

「花とアリス」と高校生の感性

最近高校生の物語を見たりするととにかく懐かしさを覚える。女子高生を外で見かけた時もそうだ。僕の高校は私服校だったから一般的に想像される高校の姿とはちょっと違うけど、しかし卒業した今になって思い返してみるとやっぱり高校は高校である。服装とか…

すべてがキモくなる ニコ動のコメントから

ニコニコ動画のユーザー同士が動画のコメントによってコミュニケーションを取ろうと企てている様をたまに見かけます。 「コメ番1023 わかる」 とか。 言うまでもなくこんなメッセージ届いてません。番号で自分のコメントがアイデンティファイされていること…

『父親たちの星条旗』 現実を代補するCG

『父親たちの星条旗』を見ました。硫黄島に星条旗を立てた6人の海軍兵を軍事国債キャンペーンのために称揚したアメリカの欺瞞が描かれていて面白かったです。硫黄島上陸シーンは『プライベートライアン』のノルマンディー上陸シーンに引けをとらない迫力で…

雨の新宿御苑

朝起きてのっそりと布団を振り払うと、窓の外で雨の音がした。ガラス戸を引いて確認する。眼鏡をかけていなかったからよく分からなかった。けれども下を見ると道を多角形の黄色い傘が動いていた。雨だ。僕は何となく、突発的に新宿御苑に行こうと思った。そ…

二〇歳にして自分の積み重ねのなさに焦る……?

高校の時、ガンダムが好きな友達が2人いたんですが、ガンダムって初代から00までかなりの歴史がある長大なシリーズなんですよね。しかも今どきのアニメのように1シリーズ1クール2クールどころではなく、ひとつのタイトルで1年以上放送されていたりするわ…

クロスチャンネルと美少女ゲームの構造みたいなもの

CROSS†CHANNELのPSP版をプレイしました。 BEST HIT セレクション CROSS†CHANNEL ~To all people~ 出版社/メーカー: サイバーフロント 発売日: 2011/07/28 メディア: Video Game クリック: 13回 この商品を含むブログ (4件) を見る ループものの作品として高…

『知らない映画のサントラを聴く』とドゥルーズ

表紙が綺麗な本。 知らない映画のサントラを聴く (新潮文庫) 作者: 竹宮ゆゆこ 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/08/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (13件) を見る 読んでる途中は面白いのだけど、読み終わってから何処が面白かったのかを考え…

百円の恋と大学の飲み会

『百円の恋』を観た。32歳ニートの女性が百円ショップでバイトを始め、一人立ちする話だ。最終的にはボクシングドラマになる。劇場のテアトル新宿は初めて行ったのだが、昔の映画館っぽくていい雰囲気があった。最近はシネコンしか行かないし。コマ劇を思い…

シューカツとリベラル

成人式と友達の変貌

都内某所の成人式に参加してきました。入場から1時間ほど誰とも会わず、乾杯のシーンでもグラスを持たず壁に寄りかかっていたという極めつけのぼっちだったのですが、かつての友人の探索を開始したところ、一人で壁に寄りかかっているぼっちを発見。そこか…

『ゴーン・ガール』と映画の構成の手法について

最近、一人でレイトショーを見に行くことが趣味になりつつある僕ですが、『ゴーン・ガール』は普段積極的には観ないサスペンス映画で、なるほどこういうジャンルの作品もおもしろいな、と新たな自分を見つけることができました。 大まかなあらすじとしては妻…