たまたま時間が空いたので*1、母校の高校の部活に顔を出しました。部室の薄汚い壁の真ん中には、縦に長い亀裂が走っています。実は3.11以前からこの壁には小さな割れ目があったのですが、地震をきっかけにそれが地面にまで到達する結果になりました。*2
3.11が東京に残した爪跡というのは結構貴重だと思っていて、例えば僕の家では食器が落ちて割れたり、トイレが水漏れしたりしたのですが、夕方の内にそれらを片付けたあとは、一応風景だけは日常に戻ったのです。
そういう訳で部室のあの亀裂は、東京における3.11の時の様子を物語る数少ないエビデンスとして――そして被災地ではこれよりももっとひどい被害があったということを再認識させられるモノとして価値があると感じました。
たった2.3年前の出来事なのに、都民はあの日の恐怖や不安をすっかり忘れています。現存するモノが持つメッセージ性に気付いた、日常の一コマでした。
チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1
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