僕は大学で「異文化コミュニケーション」とかいう授業を受けています(むろんぼっち)
なんと、こないだの授業で先生が、
「今日はグループを作ってもらいます」
とか言うからたいへん戦慄したのですが、たいしてグループワークという感じでもなく、その授業内容もたいへん興味深いものだったので紹介します。
まず生徒を3グループに分けます。これは人数が多いため便宜上分けただけのものです。次にそれぞれの3グループをさらに3グループの「研究者」「観察者」「バルーンバ人(!?)」に分けます。
このゲームには設定があります。
僕はバルーンバ人グループに振り分けられました。さて、バルーンバ人たちは先生によって教室の外に追い出されます。そして先生によってバルーンバ人の文化的価値観を教育されるのでした。
翻って研究者、観察者は、10分後に教室に放出されるバルーンバ人たちに何を質問するかを考えています。
そして10分後……バルーンバ人たち(僕含む)は教室に入り、教室の一番前に並びました。研究者は僕たちに質問を開始し、観察者は観察します(そのまんま)。
僕もある男に質問されました。全然知り合いでもない人だったんで、緊張した面持ちでした。
「バルーンバ文化は民主主義的ですか?」
「いいえ」
「バルーンバ文化では人種差別はありますか?」
「いいえ」
「バルーンバ文化では男女の権利に格差はありますか?」
「いいえ」
よく覚えてないんですが、こんなことを訊かれましたね。
また、あるチャラそうな男のバルーンバ人は女研究者*2に質問をされ、完全にシカトしてましたね。
そんな感じで質疑応答をしていたんですけど、制限時間15分をほぼ突っ立ったままで過ごしました。
観察者は予想されるバルーンバ文化を挙げ、黒板に書いていきます。我々バルーンバ人たちは教室の後ろの方の席に座り、それを眺めていました。
で、発表タイム。
「え〜、バルーンバ人は、非民主的で、人種差別はなく、男女平等で……」
また、別のグループの観察者は、
「バルーンバ人は民主的で、男女間の格差が大きく……」
と、見解が一致しません。
いったいバルーンバ人はどういう文化的価値観なのでしょうか(もったいぶる)。
↓
↓
↓
実は、バルーンバ人はこういうふうに振る舞えと先生に言われました。
1.バルーンバ人は質問に対し「はい」「いいえ」でしか答えない。
2.バルーンバ人は質問の内容にかかわらず、質問者が笑顔の時は「はい」、笑顔でないときは「いいえ」と答える。
3.バルーンバ人は異性からの質問はあからさまに無視する。
バルーンバ人代表がこれを教室で明かした時、研究者と観察者たちはどよめいてました。彼らはバルーンバ人の返答だけに着目し、そこから文化的価値観を見出そうとしました。
しかし、実際に異文化の人間とコミュニケーションをする際に重要なのは、実は言葉ではないのです。非言語の部分なのです。
このゲームでは、表情が文化的価値観を方向付けるファクターになっていました。そういった非言語に新たなコミュニケーションの可能性を見出すのが、グローバル社会に生まれた僕たちの課題なのではないか、と認識させられました。
いやあ、いい授業だった。*3
追伸
もし先生がこのブログをエゴサーチで見つけたら、
単位をください。
1年27組13番