研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

傍聴童貞

先日、あまりにも暇を持て余したぼっち大学生の僕は、裁判の傍聴に行ってきました。場所は東京メトロ霞ヶ関駅A1番出口の目の前、東京高等裁判所です。

といっても、傍聴したのは地裁の裁判だったんですけどね。

裁判所に入ると、まず金属探知と荷物検査をされます。これは高校の修学旅行で飛行機に乗る際に経験済みなのでそんなに驚かなかったです。

で、正面の受付みたいなところに、「高裁民事」「高裁刑事」「地裁民事」「地裁刑事」という四種類のファイルがたくさん置いてあります。

事前にスマホで調べた情報では、

・高裁よりも地裁のほうがおもしろい

・民事より刑事のほうがおもしろい

・一回目、審理、判決があるけど一回目のを選ぶと内容がわかっておもしろい

というものがあったので、それに従って3つの裁判を選びました。

最初の裁判まで時間があったので、散策をしました。館内マップを見ると地下に食堂があるということなので行ってみました。

食券制で、なんか学食みたいな感じだったんですけど、けっこういろんなお店がありましたね。どっちかというと、デパ地下かもしれないです。蝋細工のラーメンとかてんじされていて。

あとファミマがありました。扉に「東京高等裁判所内店」って書いてありました。中は普通のファミマと変わんないですね。やかましい音楽も鳴っていて、雑誌も(18禁が置いてあったかどうかは忘れた)あったし、そこだけ別世界な感じがしました。僕は抹茶ラテみたいなのを買いました。

で、ファミマと本屋さんが地続きになってたんですけど、そこは法律の本しか置いてなかったですね。

そこを見た後は、休憩所みたいなところでラテを飲んでいたんですが、スーツを着た人もいれば、僕みたいな暇そうな、パーカーを着た大学生もいれば、カップラーメンをすするおばさん、ジャンパーにキャップを被ったおじいさんなど、割りと裁判所って感じはしませんでした。

裁判の内容はめんどくさいから書かないんですけど、強く印象に残っているのは、弁護士ってすげえなあということです。

生活保護をパチンコですって無銭飲食で詐欺罪で捕まったおじいさん(累犯前科13犯)という、どうしようもない被告人でも10分ぐらいあれこれ話して最後に「寛大な処置を求めます」って言うんですけど、すごい説得力あったんですよね。

マジで裁判中は「こういう終わってる人間って刑務所入れてもどうしようもないよな……社会はこういう人をどのように扱えばいいんだろう」とか壮大なことを考えていたのですが、弁護士の話を聞いているとなんか「まあ、ちょっとぐらい大目に見てもよくね?」とか思っちゃいました。

まあ冷静に考えてダメな人なんですけど。

 

今回傍聴童貞卒業したということでたいへん興味深い体験ができたと思います。のこりわずかな春休みですが、多少は有意義な消費のしかただったかな、と。しかし今後も行くかと聞かれたら、ちょっと微妙ですね。交通費もただじゃないので。ただ、食堂のご飯は食べてみたかったです。裁判所メシ。じつは霞ヶ関行く前に吉野家でネギたまを食べていたので、お腹いっぱいだったんですよ。それだけが心残りですかね。

今回わかったのは、裁判の傍聴って実は意外と敷居の低いレジャーだってことです。お金は交通費除けばかからないし、食堂があり、コンテンツは映画館よりも種類がある。僕が言った時は徳洲会のなんとかっていう政治家の裁判が行われていたんですが、そういうレアな体験もできるかもしれない。

まだ行ったことない人、裁判、おすすめですよ。