研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

目的の風化、意識の風化―TPPって、そんなのあったなあ―

最近TPPがまーた話題になってますよね。さっきテレビでも「大筋合意」とか言っていて、ぶっちゃけ、

「まだこの話やってたの?」

って思いました。

 

ところで僕は大学で経済学を勉強してますが、大学で経済を勉強しようと思ったのは、TPPが理由でした。

僕が高2のときにTPPどーする、みたいなのが紙面を賑わせ、TPP亡国論なんていう本も出版されるなかで(僕も買いました)、一方ではネットにおいて否定論が台頭し、他方では新聞社説において早めの合意が勧告され、一体どちらに妥当性があるのか、僕の頭にはよくわかりませんでした。

だから大学に行って知識を身につけ、真実を見抜いてやろう、と思いました。

 

でもいま、僕はどうでしょうか。

高校の時は受験のために新聞を読んだりしていましたが、大学に入ってからは、とんと読まなくなってしまいました。

経済学の授業は確かに有益だけれども、計算式による基礎理論を教えられるばかりで、実体経済へのシコウはあんまりしません。

気づけば、「TPP」という文字を見ても、一切、興味を示さなくなりました。

もはやTPPが何の英文の頭文字を取ったものなのかすら、あやふやです。トランスパシフィックオーシャンパートナーシップ、だっけ?

 

でも僕がTPPに興味を失った理由とは、なんなのでしょうか。

それはたぶん、議論が平行線を辿っているということ。

得をする人がいる反面、損をする人がいるということ。そんなの当たり前だから、そこばっかり見ててもしょうがないと思うんですよね。だから新聞社も「聖域なき関税撤廃」とか一見かっこいい言葉を用いて、なんとか購読者の気をひこうとしてるんですよね。大変そうですよね。でもそればっか言われても、全然興味わかないんですけど。

一方、津田大介さんは、TPPに関して、「主要5品目(コメ、麦、牛肉と豚肉、乳製品、サトウキビ)だけじゃなくて、医療や著作権の協定内容についてもっと報道すべきだ」とさかんに言っているんですよね。

また、さきほどの『TPP亡国論』でも、TPPの、ラチェット規定やナントカという協定(2年前に読んだから覚えてない)についても言及しており、

 

すなわち、テレビ・新聞が取り扱ってないTPPの裏が、ここ数年、全然表舞台にでる気配がありません。

 

だからTPPについては、多分みなさん、そして現在の意識の低下した僕も含め、次のような認識しかないのだと思います。

「TPPは農産品の関税撤廃を試みる協定であり、これが合意された暁には、外国産のコメや肉が安く手に入る。外食産業は値下げをして消費者が得をする一方、国内農業従事者は内需減少により、苦痛を強いられることになる」

 

でも先程述べたように、これは表面的な見方でしかなく、TPPとはそんな一枚岩な問題では無いんですよね。

僕が高2の時から、事態はなにも進展していないといってよいでしょう。

 

以上が、僕が今、名状しがたい悲しみに暮れている理由です。

 

 

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