研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

2021年にやったことを振り返る

振り返ります。

●スキンケアを始めた

朝晩2回、泡立てネットで洗顔剤を泡立てて洗顔し、無印の薬用美白化粧水・美容液・乳液をつけています。最初は面倒くさかったですが、もう習慣になりました。銭湯に行くときや旅行に行くときはオールインワンジェルを携行しています。肌は以前と比べてだいぶきれいになったと思います。

自分はニキビができやすい体質なのですが、これは保湿をしてもなかなか改善しなかったため、皮膚科に行くようになりました。1分程度の診療で薬を処方してもらえます。たしかに薬は効果を示します。医学の力はすごいですね。

それからお風呂上がりには顔の保湿に加え、無印のヘアオイルで髪の毛もケア。ハンドクリームで手の甲も保湿しています。冬場でも潤いのある綺麗な手が視界に入るとなんだか気分が上がりますね。

●お茶を嗜むようになった

まず言葉通りの意味では、お茶専門店のルピシアで紅茶のティーバッグを買うようになりました。家にいる時間も増え、インスタントコーヒーの消費量が以前より飛躍的に増えたのですが、カフェインの取りすぎはあまり体によくない……ということで紅茶を始めたのですが、これがなかなかいい。とくにルピシアに売っている「クッキー」というフレーバーティーはお湯を注いだ瞬間たちまち甘い香りが立ち上り、とてもリラックスできるので常飲しています。

また広義では、休日にカフェ巡りをするようになりました。「一杯600円のコーヒーってなんだよ、ドトールなら100円だぞ」などと思っていたのですが、雰囲気のある「いい喫茶店」で本を読んだり人間観察をしたりする楽しさは無視できるものではありません。なじみのバーがあるのもかっこいいですが、行きつけの喫茶店があるのもなかなかいいなと思います。

●タバコをやめた

6年ぐらい吸っていました。やめて84日が経ちます。最初はなかなかつらくて、ニコレットというニコチンを少量接種できるガムをかんだりしていたのですが、今はもう喫煙欲求は全然ないですね。仕事で大変なことがあった時などはイライラを抑えるために吸いたくなったりもしましたが、それもなくなりました。代わりに後輩とおしゃべりしながら缶コーヒーを飲むなど、別の方法で解消しています。禁煙アプリによれば、現時点で2万4000円余りの節約ができているようです。なにもしないだけで自分の進歩が確認できるわけですから、禁煙ってすごいことだなと思います。

●ポッドキャストを聴くようになった

以前から地上波ラジオ番組のポッドキャスト配信版を聞くことはしていました。2021年はそれに加えて、一般の方々が日常の合間に収録して配信する番組を聞くようになりました。Spotifyが「お耳に合いましたら。」という番組を制作して個人の配信を促すなど、いま一般の方々のポッドキャスト配信が盛り上がっています。プロのラジオと違って、リアルな雑談、フリートークが聞けて楽しいです。ぼくはあんまり友達が多くないので、世の中にはこんなふうにおしゃべりする人がいるんだ、と思いながらとても楽しく聞いています。

●痩せた

もともと体重65キロ前後、体脂肪率21%前後だったのが、3か月で61キロ前後、14%前後になりました。顔がほっそりして、自分でもシュッとしたなと思います。具体的には、①夕飯を軽くする(できるだけ糖質を抜く)、②筋トレをする(腕立て伏せとダンベルを用いたデッドリフト)、③市民プールで泳ぐ、④できるだけ階段を使う、の4つを行いました。③は以前からやってみたかったのですが、思い切って始めてみました。そんなに高くないし、なにより泳ぐのは楽しい。ぼくはスポーツ全般がからっきしだめなのですが、水泳は小学生時代に習っていたので、小中高の体育では水泳の時間だけ生き生きとしていました。親にやらされていた習い事が今こんなふうに役立っているのは、なんだか不思議な感じがします。

●美術館に行くようになった

ぼくのなかには「育ちコンプレックス」みたいなのがあって、「美術とか芸術は豊かなおうちの人がたしなむ高貴な趣味だからぼくには縁がない」と無意識に退けてしまっていたのですが、しかし振り返ってみれば、NYやロンドンに行ったときは誰に言われるでもなく美術館に行っていたし、社会人になってからも一人で恵比寿の写真美術館にピューリツァー賞の写真を見にいったり、国立新美術館で安藤忠雄展を見に行ったり、趣味の夜景撮影のためにつくった六本木ヒルズ森タワーの年間パスポートを利用して森美術館の展示を見たりしていました。

絵画鑑賞もやってみればそんなに特別なことではありませんでした。この絵具はどういう意図で配色されたんだろうとか、顔をキャンバスに近づけて想像するのは楽しい。昔、コナンの漫画を読んでるときに目の複雑なハイライトをじっくりと眺めるのが好きで、1冊読むのに1時間以上かけていたことを思い出しました。一見難解な現代アートを見るのも、要は映画を見た後に「あのシーンってどういう意味だったんだろう」と考えるのと同じです。そういうわけで、ここ3カ月は下記のように狂ったように展示に行きました。

  • 10/10 岩手県立美術館 コレクション展第2期 特集:抽象表現の楽しみf:id:liefez:20220215003029j:image
  • 10/17 金沢21世紀美術館 特別展 ぎこちない会話への対応策—第三波フェミニズムの視点で/フェミニズムズ / FEMINISMSf:id:liefez:20220215002930j:image
  • 10/23 兵庫県立美術館 コレクション展Ⅱ [特集]なぜここにいるのf:id:liefez:20220215002957j:image
  • 10/24 すみだ北斎美術館 学者の愛したコレクション ―ピーター・モースと楢﨑宗重―f:id:liefez:20220215002805j:image
  • 10/24 TOTOギャラリー・間 妹島和世 +西沢立衛/SANAA展 「環境と建築」
  • 10/29 東京都美術館 ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント
  • 10/30 太田記念美術館 河鍋暁斎 ―躍動する絵本
  • 10/30 ワタリウム美術館 梅津庸一展 ポリネーター
  • 10/31 東京都庭園美術館  キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート
  • 10/31 Bunkamura ザ・ミュージアム ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス
  • 11/3 山種美術館 速水御舟と吉田善彦 -師弟による超絶技巧の競演-
  • 11/3 根津美術館 鈴木其一・夏秋渓流図屏風f:id:liefez:20220215003106j:image
  • 11/3 SOMPO美術館 川瀬巴水 旅と郷愁の風景
  • 11/3 アーティゾン美術館  ジャム・セッション森村泰昌 M式「海の幸」/コレクション選「印象派ー画家たちの友情物語」
  • 11/4 三菱一号館美術館 イスラエル美術館所蔵 印象派・光の系譜展f:id:liefez:20220215003147j:image
  • 11/6 東京国立博物館 法隆寺宝物館f:id:liefez:20220215003235j:image
  • 11/8 早稲田大学演劇博物館 新派 SHIMPA――アヴァンギャルド演劇の水脈f:id:liefez:20220215003302j:image
  • 11/14 寺田倉庫 G1ビル バンクシーって誰?展
  • 11/21 東京都現代美術館 クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]展/ユージーン・スタジオ 新しい海 After the rainbow展/Viva Video! 久保田成子展/MOTコレクション Journals 日々、記す vol.2f:id:liefez:20220215003345j:image
  • 11/28 豊田市美術館 ホー・ツーニェン 百鬼夜行/コレクション展:絶対現在f:id:liefez:20220215003446j:image
  • 12/19 東京国立近代美術館 柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年/MOMATコレクション

12月はほかにもいろいろ行きたいところがあったのですが、残念ながら忙しくてかないませんでした。

●マッチングアプリを始めた

ぶっちゃけ上記に挙げたことはほぼすべてこれが要因で始めたことでした。いろんな人に会って、いろんなことを考えさせられました。身の振る舞い方や考え方を変えなきゃ、と思うことがたくさんありました。人間関係に関する本を読んだり、カウンセリングに行ってみたりもしました。そのすべてが自分になにかしらの気づきや変化をもたらしました。そうした気づきや変化があるたびに、このブログやプライベートの日記にそのことを書いたり、カメラを置いてVlogを撮影したりしましたーー宇宙探査船の乗組員が活動報告をするみたいに。なるべく丁寧に、自分の気持ちを言語化するようにしました。とりとめのない思考を結晶化し、メディアに転写し、真空保存するようつとめてきました。何のために、と問われれば、それは自分のためです。14歳のころ、初めてノートに日記を書いたとき、「これは10年後の俺にとってきっと大事な財産になるはずだ」とぼくは思っていました。24歳になり、当時のノートを開いたとき、ぼくは14歳のぼくの考えは間違っていなかったと確信しました。10年前のぼくが書きなぐる文章は、社会生活で心が弾力を失いつつある自分には書けないようなみずみずしさがほとばしる、恐ろしいほどに美しいものでした。絶望的なまでにつまらない中学校生活で孤独を研ぎ澄ませ、クラスメイトや教師たちに投げかける鋭い視線は、24歳のぼくをはっとさせました。ぼくがいまこうしてブログを書いているのも、そうした試みの延長線上にあるわけです。