研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

自分なりの「生きづらさ」を克服する方法がわかったかもしれない。

<要約>

声が小さい自分に悩んでいた。腹筋に力を入れて話したら声が出やすくなった。

<本文>

生きづらい。

何に?

→人とのコミュニケーション全般がやりづらい。

具体的に?

→自分は暗い人間であり、自分と話す人はみな「こいつ暗いな……話したくないな」と思っているのではないか? と疑心暗鬼になることがある。

事例①:学生時代、スーパーでレジ打ちのバイトをしていたのだが、ある大学生っぽい客2名を対応していたら「え、暗くね……?」と小さな声で言われたことがある。

事例②:就活中、3社ぐらい連続で1次面接を突破することができなかった。何がダメなのかを自問自答したところ、「話し方が暗いからだ」と思った。暗いとは何か? 声が低いことか? いや、低音ボイスではつらつと話す人もいる。要するに僕に足りないのは……声の大きさなのだ。ということで声をバカみたいに大きくして面接の受け答えをするようにしたところ、1次面接は余裕で突破できるようになった。

答えは6年前、就活していた時に出ていた。僕は声が小さい。ゆえに自分の話し方に自信が持てず、コミュニケーション一般に不安を感じている。

これは社会人になってからもずっと感じていた困難だった。居酒屋で、店員を呼ぶ声が届かない。会社で、会議中に「聞こえなかった」と言われる。食事の場で、自分の発言中にみんなが聞き耳を立てる(そうしないと聞こえないからだ)。

自分が話すたびに、相手は何らかの形で、僕の声が聞こえなくて困っているというリアクションを取る。そのたび僕は自分がしゃべることに罪悪感を抱く。自分が小さい声で話しているためにあなたに苦労を強いてしまいすみませんーー僕は自然と口数の少ない寡黙な人間になった(まあ、もとからそうか)。

で、じゃあその声の小ささを変えるためになんかやったのか。一応、いろいろ試してみてはいた。初対面の人と話す用事がある日の前日にヒトカラに行き喉を開くとか(これは就活中にやっていたテクニックだ)。あるいは、演劇をやっていた友人の話し方に倣い、脱力して鼻にかかるようなしゃべり方にするとか。これは意外と響く声になったので有効だったが、緊張する場、たとえば初対面の人との食事などでは喉に力が入ってしまいダメだった。

試行錯誤はいろいろやっていた。だけど、根本的になにかができていない気がした。呼吸が小さいとか……そう、そもそも息を吸わないと息は出ない。吸ってない状態で大きな声を出すのはムリ。カラオケやってればそれは当然わかる。息継ぎ大事。

で、ふと「ボイストレーニング」というワードが浮かび、検索した。すると最初に出たのは、声優とかナレーター、あるいは歌手志望の人向けの教室だった。だが画面をスクロールしていくと、いわゆる普通の「話し方」、たとえばプレゼンとか営業の場でちゃんと喋れるようにするための教室というのがあることを知った。

そういったページを開いて見ると、大抵次のワードが書いてある。「腹式呼吸」だ。

もちろん腹式呼吸のことは前から知っている。中学の音楽の授業とかでやった記憶がある。でもなんとなく、演劇とか歌唱の世界と縁遠い自分には関係ないと思ってやったことがなかった。だが今の僕は、なんでも試してみようの精神でいろんなことに手を出している。指圧、オンライン英会話、お笑いライブ……その流れで腹式呼吸もやってみた。

iPhoneでYouTubeを再生しつつ、お腹に意識を集中し、村上春樹『風の歌を聞け』の1章を音読してみた。……話しやすい。声が出てる感じがする。すごいぞ! なんというか「太い」声が出てる。従来の声がシャワーだとしたら、太いホースで放水しているようだ。喉に力を入れないことで、あくびをしているときのように奥の方まで開かれる。カラオケを熱唱したあとの状態。

奇しくも最近、腹筋ローラーをアマゾンで購入しちょくちょくやり始めたところだったので、腹筋に力を入れることはなんら苦ではなかった。喉じゃなくて、腹に、腹筋に力を入れるだけでこんなに変わるのか! いままで腹から抜け漏れていた空気が一気に喉から放出されている感覚がある。僕はいままで、「穴の開いた浮き輪を膨らませようと必死になっていた」のかもしれない。

先日、会社の後輩と飲みに行った。飲みに行くといつも喉が疲れるのだが、今回はずっと腹筋に力を入れて「腹から声を出していた」ので、ぜんぜん疲れなかった。し、後輩から「え?」って聞き返されることもなかった。たぶん正しい腹式呼吸ができているわけじゃないんだろうけど、腹筋に力を入れるだけでこんなに話しやすくなるなんて。

自分なりの「生きづらさ」を克服する方法がわかったかもしれない。