研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

マッチングアプリ3か月やった結果/努力したこと、会った人のこと

GWに旧知の先輩の結婚式があり、パートナーがいるっていいなあと思い、マッチングアプリを始めた。それから3か月が経過したが、彼女はできていない。

 

<私について>

・26歳男性

・都内在住

・身長175cm、体重68kg

・年収約500万

・都内企業勤務。それなりに名の知れている会社

・イケメンと呼ばれたことはない

・メガネ

 

<成果>

マッチングした人……6、70人ぐらい

メッセージが1往復以上続いた人……30人ぐらい

電話した人……10人ぐらい

会った人……4人

そのうち1人とは1回目で縁がないなと感じた。

ほかの3人とは2回目の食事まで行った。

だがその内2人とは縁を感じず、解散後にお礼だけメッセージした。

最後の一人、Hさんについては後述する。

 

以下、3つの月に分けて記述する。

 

<1か月目(5月上旬~)>

・最初は業界最大手のペアーズに登録。写真はとりあえずiPhoneのセルフタイマーを使って自宅で撮影した。

・登録直後の人は多くの人の目につきやすいらしく、数人とマッチした。だが、メッセージがまったく続かない。そもそもメッセージで会ったことのない人と会話するという経験が全然なかった。ネットでいろいろ検索しながら、悩みに悩みぬいて送ったメッセージに返事が来ないと、非常に悲しい気持ちになった。

・1人、メッセージがそれなりに続いた人がいた。23歳の神奈川在住の人で、おとなしく、優しい感じの人だった。初めてペアーズの機能で電話したのがその人だった。仕様で、15分で電話が切れたのだが、向こうから「もう一回電話します?」と提案されたときの喜びはよく覚えている。

 その人とは翌週も電話したのだが、もうちょっといろんな趣味が合う人と出会いたいなあと思ってしまった。残念ながら縁はなかったが、僕もがんばればアプリで女性と電話で話せるんだ……と、肯定感をもらえた。

 

<工夫したこと>

・写真

 友達に撮ってもらった写真は皆無。趣味でカメラをやっているので、三脚とリモート撮影モードを使って自分で撮った。東京駅丸の内口近辺は記念撮影スポットとして知られ、ポートレートを撮っている人がたくさんいるので、そこに紛れて一人で自分の写真を撮った。

 それだけだと親しみがない感じがするので、近所の公園に行き、緑の多い場所でも撮った。以上の2点に加え、旅先で撮った風景写真や、女性が好みそうなおしゃれな料理の写真などを加えてプロフィール写真にした。

 

・メッセージ

 自分の話はほどほどにして、相手の話を傾聴するように。ただしいろいろなトピックを散逸的に聞いていくのではなく、最初から話を広げられそうなトピックを相手に投げ、それを展開していくという流れが自然だと思った。僕の場合、映画、ビール、旅行など。

 メッセージの文字数も、あまり長いと相手は返事を面倒に感じてしまう。こちらの意図が最小の文字数で伝わるようにメッセージを推敲した。

 

・アプリを増やす

 ペアーズだけでなく、with(いま渦中のダイゴが監修している)にも登録した。ペアーズと違うメリットとして、①女性に送れる「いいね」の数が多い、②定期的に開催される「心理テスト」により(その妥当性はともかく)グループ分けが行われ異性との共通項を見出しやすい、③複数の趣味で絞込検索ができる。

 この③がいい。居住地や職業での絞込検索はペアーズでもできるが、例えば「映画が好き」「真剣に付き合いたい」の両方で絞込検索するのはペアーズではできない。

 

<2か月目(6月上旬~)>
・ペアーズとwithの二刀流を開始。ペアーズで写真やプロフィールをブラッシュアップしてきたおかげもあり、withは開始3日で10人ぐらいとマッチング。いいねを送れる数も多いし、ペアーズよりもいいと感じた。

・なによりwithではペアーズよりも気が合いそうな人とマッチングできたのが良かった。たんにメッセージに慣れてきたから、会話が楽しくできるようになっただけかもしれないが。

・ただその反面か、メッセージが途中で切れる人や、そもそもマッチング後に送ったメッセージの返信すらない人、電話の約束をしたのに当日無視する人などがペアーズよりも多い気がした。

・電話のバックレ、あるいは定刻から1時間以上遅れて「今からでも大丈夫ですか?」と言われるケースがわりとあって、個人的にはアプリをやっていて最もメンタルがきつくなる瞬間の一つだと思っている。時間が過ぎても30分ぐらいアプリを開いたまま待ち続けていた時間を返してほしい。翌日、「すいません寝てました笑」とだけメッセージが来たこともあった。

・withではけっこういろんな人とマッチングして話したが、その中でとくにいいなと思った人が3人いた。またペアーズでも一人、いいなと思った人がいた。それぞれアプリ内で電話をしており、緊急事態宣言開け(6/21)以降に会う約束をした。

 

<会った人>

・Eさん

 23歳地方出身。社会人2年目。相手の家からアクセスのよさそうな池袋の喫茶店を提案して会った。留学経験がありスマートな印象のある人。電話では映画や留学、地元の話などを聞いていた。

 写真よりもかわいらしい見た目だったが、しゃべりは電話したときのように落ち着いていて大人っぽかった。仕事の話をいろいろ聞いて、とても大変そうだったので「がんばってるんですね」などと相槌を打っていた。食べログを見て決めた店だが結構いいところだった。

 1時間半ぐらい話して、駅で解散。その直後に向こうからお礼のメッセージが来て嬉しくなる。こんな僕でも悪くないと思ってくれたんだ。後日、ランチに誘ったら「夜でもいいですよ」と言われ、約束を取り付ける。だが当日、激しい雷雨が東京を襲い、7月にリスケに。

 

・Kさん

 26歳東京出身で実家暮らし。大学院卒で社会人2年目。電話では映画や東京の好きな街の話などをしていた。八重洲に最近できたカフェへ。この日は上記のEさんと午前中に会い、東京駅に移動し、午後Kさんと会った。

 写真よりもかわいらしい印象。コロナでリモートワーク大変ですね、などの話をした。わりとオタクっぽい雰囲気があり、気を遣わずに話せる感じがいいなと思った。

 東京駅で解散したが、「じゃあまた」と言ったら一目散に去って行き、ちょっと振り返って会釈みたいなこともなく、もうだめかなと思った。しかしお礼のメッセージをしたら「また行きましょう」といったノリだったため、再度誘う。

 

・Yさん

 24歳地方出身で姉と二人暮らし。社会人2年目。電話では地元の話を聞いていた。八重洲のカフェへ行く。あんまり会話に慣れていない感じの人で、電話でも対面でも極度に緊張しているのが分かった。

 まあまあ近い業界で働いていたので仕事の話を聞いたりしたが、こちらが質問してもあまり会話が弾まない。そこで僕自身の失敗談などを話したら笑ってくれた。そうか、自分語りのスキルも磨かねば、と思わせてくれた。

 沈黙の時間も多かった。その夜、「ありがとうございました」とお礼のやり取りをしたのち「お互いがんばりましょう」とメッセージを送り、その後不通。

 

・Hさん

 23歳東京出身、実家暮らし。社会人2年目。メッセージの時点で、多趣味ですごく面白い人だなと思っていた。電話をしたら、相手からもこちらにいろいろ質問をしてくれ、相槌を打ちながら興味を持って聞いてくれた。教養深そうな人で、言葉遣いも多様。こちらも語彙のレベルを上げて質問したり、リアクションを取ったりした。会話がめちゃくちゃ楽しかった。2回目の電話では、メッセージではわからなかった共通点も発覚。会う約束を取り付けた。

 新大久保のカフェで会った。写真よりもほっそりしている印象。会話はやはりめちゃくちゃ楽しかった。大学時代の話とかも面白かった。エピソードをたくさん持っている人で、会話が上手だなと思った。楽しませるために精一杯努力した。でも疲れを感じることはなく、話せば話すほど楽しかった。趣味がめちゃくちゃ合うし、こちらがちょっと抽象的なことを言っても関心して聞いてくれる。帰り際、初めてLINEの交換をした。

 その日がまん延防止法の適用最終日で、翌日から5回目の緊急事態宣言が始まった。

 

<工夫したこと>

・いいねを増やす

 ペアーズの話。マッチングすることで自分のプロフィールのいいねが増え、いいねが増えると女性から人気の男性だと思われマッチングしやすくなる、というポジティブフィードバックがある。様々な人にいいねを送り、マッチングの数を増やし、一時は50いいねぐらいまでに増えた。いいねが増えるにつれ、いいね数が多い女性ともマッチングするようになった。

 

・会話の訓練

 ただ聞くだけでなく、話を聞いたうえで盛り上げることが大事と考えた。たとえば、相手の話に対して「●●みたいですね」と比喩表現にして返す、とか。この●●に知性や教養が感じられるようなことを入れられるように頭をフル回転させた。ちょっと気取った言い方だが、funnyというよりもinterestingな笑いで楽しめるといいなと思っていた。洋画のセリフに出てくるジョークみたいなイメージ。

   もともとポッドキャストやラジオが好きでよく聞いていた。この人の喋り方素敵だなと思った人の喋り方をトレースして、家でトレーニングしたりしていた。

 声の出し方も工夫した。できるだけゆっくりしゃべるように心がけた。

 普段から声が小さいと言われることが多いので、喉を開き、通る声を出すように練習した。YouTubeにその手の動画がたくさんある。会う当日は発声練習をして現地に向かった。

 とにかく相手の話に乗って、楽しませる、盛り上げることに腐心した。YouTubeでナンパをしている人の動画があったりするのだが、それも一部参考にした。

 

・身だしなみ

 大学生の時ぶりに美容院に行き、爽やかな感じに切ってもらった。セットのやり方なども教わったが、あんまりワックスをつけるのが好きじゃなく、当日はつけなかった。

 ヘアアイロンとドライヤーを買って髪セットを練習した。髪質的に、湿気があると前髪が藤井聡太のようにカールしがちなので、アイロンは必須だった。会う当日も、ハンカチでこまめに額の汗をぬぐうようにした。

 会う前日は、風呂上りに無印のヘアオイルをつけた。髪がうるおいを保つようになる。

 スキンケアを始めた。ニキビを減らすため、皮膚科で薬をもらい治療した。

 寝る前と朝、ロゼット洗顔パスタをネットできめ細かに泡立て洗顔し、無印の化粧水やオールインワンジェルで保湿した。主観では肌質がかなり改善し、清潔感が得られたと思う。

 洗剤を花王のビーズに変えた。柔軟剤入り。無香よりも、ふとした瞬間にほのかに香るほうがいいかなと思って。これが奏功しているのかどうかは不明。

 メガネを新調した。いつもJINSかZoffで買っているが、OWNDAYSで選んでみた。結構気に入っている。

 服装はもともと持っているもので臨んだ。無印の白のオックスフォードシャツにデニム、スタンスミスの白。ナノユニバースのネイビーのシャツに無印の黒スキニー、やはり白スニーカー、など。

 

・店選び

 相手の居住地からアクセスがいい街にあることと、相手が興味をもちそうなものであることを条件に、食べログで探しまくった。例えばタイに旅行に行ったことがあると言っていたらタイ料理屋を提案するとか、とにかくなんでもいいからこじつけて提案した。メッセージのやり取り+電話の会話の中からなにかしらのフックは見つけられた。

 

 

<3か月目(7月上旬~)>

・3人の人と2回目の会う約束ができた。正直、1回目でダメになる試行錯誤のフェーズがあると思っていたので、これはうれしかったし、自信になった。

・ペアーズのアプリを消した。メッセージを続けたり電話をしたりする人はいたが、withで出会った人のほうに集中したかった。仕事が忙しいときは、夜にふたつのアプリを開いてメッセージの打ち返しを考えるのもけっこう大変で、疲れてしまった。

・withもほかの人にいいねを送る数は極端に減った。いま交流が続いている3人がダメだった時のために、たまに見るようにはしていたが、積極的にマッチングを望むようにはならなくなった。

 

<会った人>

・Kさん

 前回から2週間後に韓国料理屋で再会。この店の雰囲気が微妙だった。失敗したな、と思った。食事後、喫茶店でお茶をしたり街を散歩したりしたのだが、なかなか会話を盛り上げることができなかった。でもなぜか解散後、「また会ってほしい」とメッセージが来る。うれしかったが、正直フィーリングが合わないような気がした。駅で解散後、一瞥もせず去って行ったりとか、会話も僕が質問するばかりでこちらにあまり関心をもってくれない感じが、少し残念だなと思ってしまった。

 本当に心苦しかったが、後日、ごめんなさい、僕よりもいい人がいますという旨のメッセージを送った。

 

・Hさん

 中央線沿いのレストランで再会。テラス席を予約。すでに緊急事態宣言が始まっており、換気のよい店を選んで提案していた。やはり会話は楽しかった。なにもかも楽しかった。食後、公園を散歩しながら漫画の話をしたり、ブクマしていた喫茶店が3つとも行列であきらめてスタバに入ったり、そのスタバでいっぱい趣味の話をしたり。それで大満足して駅に向かったら、「もう帰るんですか?」「じゃあもうちょっと歩きます?」「はい!」。

 そうして事前にロケハンしていなかったエリアもぶらぶら歩いた。グーグルマップを見ることもなく、あてどなく歩きながら、目についた看板から連想して会話を広げたり、学生時代のバイトの話をしあったりした。駅について、中央線のホームで、僕が乗る東京方面行きの列車が来て、乗った。ホームにいるHさんと、窓越しにずっと目が合っていた。

 

・Eさん

 Hさんと会った翌日。前回から1か月ぐらい間が空いた。やはり池袋で。夕方から某料理屋でコースを頼んだ。仕事の話、高校時代の話など、いろいろ聞いた。楽しい話だった。でも頭の中にはずっとHさんのことがあった。

 駅で解散するとき、「また」と言ってくれた。アプリのメッセージでLINEも教えてくれた。お礼のラインをした。でもそれで終わった。

 

<今>

 Hさんとラインでやりとりして、3回目の会う約束をした。でもそのころ、都内ではデルタ株が猛威を振るっていて、これはやばいということになり、向こうから会うのをやめたいと言われた。僕もやめるべきだと思い、同意した。

 それから1週間ぐらい経ち、よかったら電話しませんかと聞いた。OKになり、今日の夜電話する約束をした。でも今日、体調が悪いと言われ、キャンセルになった。言葉どおりに受け取ればいいだけなのだが、ここ最近、相手からのラインの返信が数時間後とか1日後とかになっており、すごく不安になってしまう。アプリでやりとりしていたときはそのぐらいがふつうのペースだったのに。

 Hさんはもう僕に興味がないのだろうか? また楽しく話したい。26歳になってもこんなふうに悩むことってあるんだと自分自身動揺している。