感想
考え抜かれた伏線、劇中に出てくる実在のカルチャー、大学時代好きだったものに耽溺できなくなる社会人……なかなかに刺さる傑作だった。 主演は菅田将暉&有村架純。脚本は「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の坂本裕二。2月14日は日曜日かつバレ…
久しぶりにいい映画を見たかもしれない。おしゃれだけどラブコメなので緩急がついている。雨のマンハッタンは絵的にきれいなので、たんに何も考えずに見るのもいい。 【あらすじ】 大学生のカップルが週末にマンハッタンに行く。アシュレー(エル・ファニン…
あっ、すげー。天才だ。と思ったので感想を書く(ネタバレあり)。 タツキ先生大好き! チェンソーマンを読んだのはたぶん1か月ぐらい前のことである。そもそも僕はあんまりマンガを読まないのだが、たまたま職場で女子大生に『ファイアパンチ』を薦められ、…
ひどい年で、映画館に行った回数もたったの18回。でもだからこそ、この最低な年に何を見にわざわざ映画館に行ったのか、ということを記録しておこうと思う。僕は大学3年生の時から映画の半券をノートに貼るということをしており、それを見ながら振り返る。 …
やっと買った、ハルヒ最新刊。前作『驚愕』からなんと約9年半(!)。この9年半で角川書店はKADOKAWAになり、背表紙のデザインも変わった。なお初版限定でリバーシブルカバーになっているので、裏返せばいつもの見慣れた赤い背表紙になる。 のいぢ絵も、変わ…
公開翌日の8/8、お台場でScreen Xで見ました。 Screen Xについては最後に触れますが、映画自体はとにかく最高でした。それはもう最高だなんて陳腐な言葉しか出てこないぐらいに。見てる時も「あっ……」とか「はぁ……」とか、思わず叫びそうになるも「叫んでは…
「私たちは、たぶん、北と南に引き裂かれる恋人の、新しい世代だ。」*1 そんなコピーが思い浮かぶようなドラマだった。いわゆるラブロマンスもので、韓国の製作。女性を中心に「ヒョンビン(主演の男性)ロス」を巻き起こすほど話題になっている。 Netflixで…
あの日からもう11年も経っていた。School Food Punishment(以下、SFP)のウィキペディアを見て気づいた。ノイタミナというフジテレビアニメ放送枠(今もあるのかな)で始まったオリジナルアニメ「東のエデン」のエンディングテーマ「futuristic imagination…
仕事がいろいろひと段落ついたのですが、同時にコロナが爆発しリモートワークになったり自粛したりいろいろ難しいことになっている。気持ちが塞いでしまうわ。映画も最近見てないのだけど、俺は映画の素晴らしさは知っているので、体に鞭打ってWiMAXの通信制…
コロナウイルスの影響で、安倍政権が全国の小中高に休校を要請しましたね。 他方、幼稚園、保育園などの幼児施設には要請しないようです。 新型肺炎、保育園と学童は休みません 厚労省通知へ:朝日新聞デジタル 【2/27 速報】コロナウィルス関連 認可保育所…
年末年始にいっぱい漫画を読もうと思ってキンドルで漫画を買ったのだが、ぜんぜん読めなかった。年末年始は主にネットフリックスで「ストレンジャーシングス」と「ブレイキングバッド」を見ていた。それはそれでわりと面白くて、フィルマークスに感想を書い…
"You don't listen, do you?" 地下鉄でエリートを殺害して、それが支持される展開でおおってなった。最後の、車の上で口裂けメイクを施して群衆から喝采を浴びるシーンなどもアツい。KKOの反逆。弱者によるエスタブリッシュへの反乱を描いているのだ、という…
僕は大学3年生の春、具体的には2016年3月6日日曜日に観た『オートマタ』からずっと、観た映画の半券をスクラップしています。なんのためにやっているのかわかりませんが、とにかくやっています。 観た映画はできるだけフィルマークスに感想を書くようにはし…
☆序文 クイーンのことをなにもしらないゆとり世代でさえ楽しめたということで、コンテクスト関係なく、単独の映画としてすばらしいです。単にすごくおもしろい。バンドの伝記モノということで当然ですが音楽がふんだんに使用されており、どれもが大ヒット曲…
音に反応して襲ってくるエイリアンによって地球は壊滅。荒廃した地球で残された人類は細々と暮らしていた……絶対に音を立てないようにして。 4.0点 正直ナメてかかってました。途中から最後までずっと口を手で押さえながら観てた。すごーくハラハラした。 こ…
※2018年9月発売号 『東京カレンダー』は2001年から刊行されているグルメ雑誌だが、昨年4月から編集長が変わったのか、コンセプトを大きく転換している。 表紙を見れば明らかだ。 2017年2月発売号と3月発売号。 これが4月から次のようになる。 4月発売号と5月…
2017年8月19日、激震が走った。 新宿バルト9で何の気なしにレイトショーのチケットを予約した僕は、ゼロに等しい期待を背負って硬めのシートに腰かけた。土曜の夜。誰にも邪魔されないプライム・ナイト。どれだけ夜ふかししても、どれだけ深酒をしても、誰に…
はじめてスムースジャズを聞いたのは高校生の頃だったと思う。本校舎と隔絶された汚い部室棟の一角で我々は先輩がiPod touchで流すBrian culbertsonを聴いていた。 Live From the Inside (W/Dvd) アーティスト: Brian Culbertson 出版社/メーカー: Grp Recor…
夏休みが終わり、明日から仕事だ。ということで寝る前に駆け足で振り返りたい。 横浜駅SF (カドカワBOOKS) 作者: 柞刈湯葉,田中達之 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2016/12/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (9件) を見る 横浜駅はいつもいつ…
あるいは、なぜセレブはリベラル化するのか。 6月に朝日新聞出版から発売された橘玲の「朝日ぎらい」は、「私たち、そんなに嫌われてますか?」というクソダサいキャッチコピーの帯に巻かれて登場した。そんなに朝日ぎらいでもないが強いて朝日が好きという…
土曜日に青のワイシャツを買った。同じサイズのものを2枚だ。僕は基本的にワイシャツは白のものしか着ない。それは自分の選択肢を減らし認知資源の消耗を防ぐというきわめて功利主義的な思想に依拠した見解だった。そもそもスーツや制服というものは、毎朝…
特に書くことはないんだが、いやあるといえばあるというかむしろ書くことはどっさりあるんだが、平日にブログを書くというのは結構大変だ。仕事がだるい。 最近はネットで公開のブログを書くのよりも、フィルマークスという映画好きのSNS(id:1iefez)で映画…
久しぶりに阿部和重を読んだ。新潮文庫の「無常の世界」には3つの短編が収められているのだが、キンドルではその3作がバラ売りされており、出版社:コルクと表示されていた。コルクはそういう事業もやっているのか、と感心する。そういえば短編集をバラ売り…
最近SFの教養を身に着けたいと思い、基本的なところから読み始めている。まずは「幼年期の終わり」。科学技術が臨界点まで発達し、人間がやること全部やった世界で、人間は何のために生きるのか?と問いかける作品。「やること全部やった」というのは、つま…
〈偽中国語〉 我昨日観劇画sf原作映画『BLAME!』。主要物語設定、人間統制下離脱機械的都市敵対人間。主人公男性「霧亥」、眼球搭載電子的AR投影機器。霧亥戦闘中、透視機器、視認敵情報。物語中鍵物品、「電網端末遺伝子」。霧亥常確認、敵所持非所持、電脳…
「2日に1回ぐらいのペースで本の感想を書いていく。」などという宣言から5日が経過した。それがこのざまである。 本は読んでいるんだが、書くのがめんどくさい。果てしなくやる気がない。頭のなかで本についてあれこれ考えたりシャワーを浴びている時に独…
今日から2日に1回ぐらいのペースで、本の感想を書いていく。なぜか。理由は2つある。 ひとつは、読書のモチベを上げるためだ。いま、僕はかつてないほどに危機感をもっている。それは、本を読まねばならないという危機感だ。前から僕には教養コンプレック…
ピエール・バイヤールの主張は明快だ。「本は通読する必要はない。むしろ場合によっては、読まないほうがいいこともある」 読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫) 作者: ピエールバイヤール,Pierre Bayard,大浦康介 出版社/メーカー: 筑摩…
『何者』を観ました。 僕は2年ぐらい前に原作を読んだのですが、当時は結構な衝撃を受け、就職活動というのはなんとたいへんなイベントなのだろうと思いました。 あれから2年経ち、実際に就活を経験した自分がどのように『何者』を読むのか興味があり、観に…
まあ前提として僕たちは新海誠が最高の作家だということを知っているわけです。 だから今回の鑑賞もその「答え合わせ」に過ぎませんでした。 「やっぱり新海監督は最高だぜ!」と。 したがって特に語ることはないのかもしれません。 新海監督の作品といえば…