研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

弁護士の正義

ょっと前の話題ですけど、ついに片山のゆうちゃんが真犯人に決定しましたね。それはそれとして、そのときに気になったツイートがあったんです。

 

 

まじかよ、これは波紋を呼ぶな、とか思ってました。

 

ところでこのあいだ、法学の授業でこういう話を聞きました。「弁護士は社会正義を追求するのが役目であって、依頼人の正義を追求するのはちょっと違うかなー」

 

なるほどー、とか思ったんですが、そこで思い出したのが逆転裁判2・第4章「さらば、逆転」における成歩堂(ナルホド)弁護士の振る舞いです。

 

彼は殺人容疑にかけられた王都楼(オートロ)という俳優を弁護するんですが、終盤、オートロが殺し屋(コロシヤ)を雇っていたことが判明します。つまりオートロは真犯人だったのです。ここでプレイヤーは、自分の依頼人を告発するかしないかの選択肢を突きつけられることになるのですが……

 

ネタバレをしてしまうと、告発しない方を選択した場合、このゲームはバッドエンドを迎えることになります。逆転裁判でバッドエンドが発生するのは、このエピソードだけです。一方、告発する方を選択したときは、本当のエンディングをみることができます。

 

ちなみに、成歩堂弁護士の宿命のライバルである御剣(ミツルギ)検事が、同様の正義感に基づき、被告人の無罪を主張するというエピソードもあります(どのエピソードかは忘れました)。

 

僕はこのナルホドくんの正義感が非常に印象強く、弁護士とはこうあるべきだなとか思っていました。だから上のツイートをみて、けっこうショックでした。

 

で、先週またもや法学の授業でこの辺に関する話を聞いたんで、以下に示します。

 

刑事弁護人の「真実義務」と「誠実義務」

 (1)真実義務

  ①あり→真実義務は、「裁判所の真実発見に協力する義務」(宮原・公判法体系Ⅱ178頁)

  ②なし→「弁護人には、法に適合した行為をなす義務はあるが、それ以外に、いわゆる真実義務を認める余地も必要もない」(松本一郎・刑訴法の争点〈旧版〉38頁)

  ③ありだが……→「実体的真実」と「訴訟的真実(法定で述べられた結果)」に依る。どちらの真実を取るかは弁護士によって考え方が違う。

 

つまり弁護士によって違うということですが、先生は「ただ、訴訟的真実を元に無罪を主張するのはそもそも弁護士に求められる態度ではない」とも言っていました。おそらく、先の授業でやった「社会的正義の追求」のことを言っているのだと思います。

 

僕もそうあるべきだと思いました。