研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

漂流ネットカフェをアプリで読んだ。

AppStoreの無料アプリ総合ランキングをなんとなく見ていたら上位にあの押見修造先生の漫画を無料で読めるアプリがあったので速攻ダウンロードしました。昨日。

 

このアプリの仕組みが面白くて、1日30分の持ち時間を消費して漫画を読めるんですよ。で、その持ち時間は毎日21時に回復されるんです。もちろん広告がたくさん入っていて(漫画を表示するときには出ません)それで収益を得ているんでしょうね。

 

僕はこれで「漂流ネットカフェ」という漫画を読みました。ある日主人公がネットカフェに入ると中学時代の初恋の女性に会い、そのままなぜかネットカフェそのものが謎の湿地帯に漂流してしまうという話でした。なかなかおもしろそうでしょう?

 

ややネタバレ気味になりますが、独善的な暴力による支配とそれに抵抗する正義の対比が伊坂幸太郎っぽいなあと思いました。ちなみにグロシーンまみれでした。とてつもなくグロいってわけじゃないんですが、気分が悪くなるかもしれません。

 

最後まで読むと、僕は「涼宮ハルヒの消失を彷彿とさせられました。読めばわかりますけれど。ただジュブナイルのもやもや感を描いているという点で押見先生らしさがすごく出ているなあと思います。

 

で、僕はこのアプリの制限上「速読しなきゃ」というプレッシャーを錯覚してしまい、3日間すなわち30分×3=1時間半で全巻読破してしまいました。そしてiPhoneのアプリだったので、基本的に拡大して絵をじっくり見たりすることは(めんどくさいので)せずに文字と全体の雰囲気を掴んでパラっとめくる、というような雑な読み方をしていました。

 

面白いマンガだと思ったのは確かですが、こんな読み方をされて作家の先生は喜ぶのかな? このアプリの存在自体に少し猜疑心を持ってしまいます。実際、僕は漂流ネットカフェの原作を実際に買おうとは思いませんでしたし(スミマセン)

 

だからこのアプリを安易に知人におすすめするのもなんだかなあ……という気分になってしまいます。でも漂流ネットカフェは面白かったから人に話したい。ジレンマですね……。まあ僕は惡の華」や「ぼくは麻里のなか」などをKindleで購入し個人で淡々と信仰活動をしていこうかと思います。