研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

別れた「元カップル」5組が集まりホテルステイ 恋愛リアリティショー「ラブ トランジット」がおもしろかった

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Amazonプライムビデオで配信された恋愛リアリティショー「ラブトランジット」がおもしろかった。きっかけは、最近TBSラジオで冠番組がはじまったブロガー・kansouさんのエントリ。

www.kansou-blog.jp

これを読んだのが6月29日(木)で、ちょうどその日に最終話が配信された。で、木、金、土の3日で全8話(1話50分ぐらい)を見終えた。

面白かったのは、やはりその設定。男女5人ずつで横浜の高層ホテルに集まり一緒に過ごすのだが、5人の異性の中に、参加者の元恋人が一人いる。言い換えると、この10人の男女は、5組の別れた「元カップル」によって構成されているというわけ。

しかしその元カップルが誰と誰なのかは最初明かされない。視聴者にも明かされない。元恋人は番組内では「X」と呼ばれるのだが、そのXが誰なのかは、回を追うごとに徐々に明かされていく。

5組のカップルはそれぞれ交際期間も別れてからの期間も違う。「え、こいつ交際期間●●なの!?」みたいな驚きもあった。

また、どちらか一方が未練を残しているパターンもあるし、そうでないパターンもある。そこらへんも見どころの一つで、やっぱり気持ちが捨てきれず、復縁したいという気持ちを持っている参加者も多い。それで頑張ってアプローチしたり、変わった自分を見せようとするのだが、ここは恋愛リアリティショー、その元恋人のことが気になっている別の参加者に「横取り」「先取り」されることも少なくない。

これはなかなかにキツい。たんなる恋愛なら、好きな人をほかの人に取られた、ということでそれはまあもちろんキツいわけだが、元恋人が自分以外の異性とデートに行くのを目の前で見せつけられるというのは現実にはなかなかないシチュエーションだ。想像つかないけど、かなり精神に来るんじゃないか……?

元は韓国の恋愛リアリティショーであった設定を輸入したものらしい。よくできているなあと思った。

で、最終回は、男性が女性に思いを伝える告白が行われるわけだが、そこで元恋人と別の人を選ぶのか、はたまた元恋人を選ぶのか……といったところも見もの。結末は俺にとってはけっこう意外で、こんな終わり方があるんだ……と思った。

 

以下、ネタバレありの感想を書きますので、興味ある方はまず全8話を見てみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【ネタバレあり感想】

まず、こんなに復縁ってありうるんだと思った。俺が別れたばかりなので妙に幻想を植え付けられそうで怖い。なので、逆方向のバイアス(これは少ない事例の結果に過ぎず、実際には別れたカップル5組のうち3組が復縁するというのはかなりありそうにない確率なのだと思うこと)を意識しようと思った。

まず「よしひと×ルカ」は、「OKなんだ!」とおどろいた。ルカ、ほんとうにええんか? 正直、映像に映っていた喧嘩というか諍いを見ていると、だいたいルカが小さいことで怒っているような気がしたんだけど……それを補って余りあるよしひとへの「好き」の理由があるんだろうか。そこらへんがあまり……というか、この番組、「好き」の理由ってほぼ解説されないんだよな。まあもっとも、恋愛感情って説明できるもんじゃない、というのは同意です。にしても、あんだけルカにグチグチ言われるよしひとが、それでもルカのことを好きな理由もよくわからなかった。帰りのバスでもほっぺにたくさんチューしてたけど……ま、2人が幸せならオッケーです。

次、「ダイキ×ありさ(withきょうへい)」だが、これはもうダイキかっこよすぎと言いたい。ナイトプールでミニバーとか低糖質おやつ作るとか、とにかく楽しませるための努力を惜しまない姿勢に脱帽です。浅草の夜にスカイツリーの展望台で英語のメッセージカード渡すとかはやや暴走な感もありましたが、全体を通してまっすぐで自信にあふれた頼りがいのある漢という印象しかありませんでした。

ナイトプールの帰り、ジュースを「みんなで飲もうぜ」と振る舞うのとか、みんなが集まるリビングで「ありさ、行こう!」と爽やかに連れ出すのとか、集団のなかでの立ち居振る舞いがアルファオスみにあふれていて、これは惚れちゃうなあと思った。「こんなに立派な彼氏に私は好かれている…」みたいな高揚感がわいちゃうでしょ。

夜、ありさの元恋人であるきょうへいをラウンジに誘って真正面から「好きになりかけている」と伝えるところとか(根回し? 仁義を切る?)、最後の告白で読んだ手紙の内容とか(ありさに「楽しかった」と言ってくれた言葉で心が満たされた、今まで言えなかったけど好きです。大好きです)、何もかも素敵だなと思った。正直、俺がきょうへいでも、ダイキならもういいわ。こいつにならありさを任せてもいい。起業家兼経営者、何をやっているのか知らんけどいいやつ。

一方きょうへいは最後まで残念なやつだったなと思った。あらゆる言動が幼く、自分に自信がない感じが伝わってきた。ダイキとくらべてしまうと見劣りしてしまうのもいたしかたなしというかこうなってしまわざるを得ないというか……しかしきょうへいを見ていると、どこか、自分もこういう振る舞いをしてしまってはいないか、と不安になってしまう。他山の石としたい。そしてきょうへいにはこの経験をきっかけに成長してほしい……

「マサシ×えり」。これはもう知らん。正直、メンバーのなかでこの二人は抜きんでて落ち着いており、くっつくとしたらこの二人しか想像できなかった。マサシはあみにアプローチしていたけど、なんか港区おじさんが港区女子にご飯おごっている姿みたいだった。だから、マサシとえりでよかったんじゃないでしょうか。

「こうへい×あみ」。これはすごくよかったね!!!!! まさかあみが了承するとは思わなかった。ていうか、手紙を書いてくるなんてマメだね~。そういう一面があるというのも知らなかった。ずっとマサシに尽くされてる女という印象だったので。いやでもこうへいはめちゃくちゃいいやつだからな~。ダイキやマサシの髪切ってあげたり、いつも主催者の指示カードみたいなのを読み上げたり……いつも笑顔で、彼が場の雰囲気を盛り立ててくれていた。

札幌のテレビ塔の前でポーズ取って写真撮るの提案したりとか、おちゃめな一面もあり。いい奴よ。あみも最初は上記の印象(マサシに尽くされてるだけ)だったのだが、最後のバス停のシーンで「主体的に幸せを選び取る女」という印象に変わった。いやーよかったよかった。超意外で笑顔の結末。

そんな感じでした。