研ぎ澄まされた孤独

とりとめのない思考を無理に言語化した記録

2023年隅田川花火大会LIVE フィナーレに大感動! 花火は「音圧」を楽しめ

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 2023年7月29日におこなわれた隅田川花火大会を見ました。圧巻でした。すごかった感動した。墨田区に引っ越して1年半、下町の底力を見せつけられた。花火師のみなさん、4年間コロナによく耐えた。耐えて、貯めてきたエネルギーを花火玉に込めて弾けさせた。すごく綺麗だった。

 ちょくちょくiPhoneで動画も撮ってたんですが、後半はもうスマホなんか握ってられなかったですね。これはなかでも後半の映像です。カラフル花火。

 

3箇所回った結果

 隅田川花火大会の花火は、二箇所から打ち上げられます。曳舟付近にある第一会場と、浅草ー蔵前間にある第二会場。第一は19時、第二は19時半から打ち上げが始まるので、その30分ぐらい前に両国あたりから花火が見えるところを探し始めました。

 が、ナメていました。人、人、人。それは予想通りだったんですが、隅田川テラスって有料観覧席化されるんですね。誰でも入れるのだと思ってた。そんなわけないか、自由市場経済なのに。

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 やむなく北上するも、思い当たる「あの辺なら見やすそう!」という道路に限って交通規制が敷かれていて、遠回りを余儀なくされる。

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 で、頑張って蔵前橋のあたりに来た頃には花火の打ち上げが始まっていました。遠くから聞こえる音。マンションの上からほんの少し顔を見せる花火。ああ、夏の大輪…… 早歩きで群衆の中を進みます。

 するとついに、よさそうなスポットに合流。

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 道路の真ん中が完全に花火を見る用のアリーナと化していました。おお。で、この辺で待っていると、7時半に。第二会場の打ち上げが始まる! 上がる歓声。炎色反応が夏の夜空を染めていきます。歩道からだと街路樹や街灯がすこし空を区切ってしまうので視界がよろしくないのですが、車道の真ん中だと、確かによく見えそうです。もう人でいっぱいなので入れないんですけどね。

 やっぱり迫力ある花火が上がると「おおおっ!」みたいな声も出るもの。意識しなくても、勝手に出るんです。そのぐらい美しかった。ふだん普通に歩いている街が、祝祭の空間に変わってしまう。魔法にかけられた夜。

 いいスポットではあったんですが、もう少し花火に近づきたいと思い北上します。近づくにつれ、火薬が弾ける音が大きく、明瞭に、粒度を細かに、解像度を上げ、弾丸のようになっていく。春日通りと清澄通りの交差点に着く。高いマンションが多く、花火はまったく見えない。だが音が、花火が打ち上がっていることを知らせてくる。見えないが、確かにいる。周囲の建物によりエコーチェンバー的空間が生まれ、火薬の爆発音がサラウンドになる。

 花火は、音だ。

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 その後もよく見える場所を貪欲に探し求め、やっとお気に入りのポジションを確保しました。近づくとやはり花火は違った。遠くから見えるのも花火の利点だが、近づくことで明らかに、火花の輝きはますます眩しく、音は質量を持って空気を振動させていた。花火が射出される時のバスドラムみたいな重い低音とか、空に登っていくとき「ヒュ〜」という笛の音色も聞こえるようになった。普段Air podsで聴いている音楽を、解像度の高いイヤモニで聞き直した時のように。

 冒頭のカラフル花火も見た。もう、ひたすら「すげえ〜」と言い続けるだけの存在になっていた。だって実際にすげえんだもん。感動すらする。ライブ。縦ノリでも横ノリでもない、三次元に震える感動。奥行きノリ(?)。

 さいご、フィナーレの作品は凄まじかった。馬頭星雲みたいな花火が肉眼でも白飛びするぐらいにスパークする上空でバンバン大輪の花(というのはクリシェだが、そう言いたくなるようなデカさの花火)が間断なく打ち上がりまくるコンビネーション。おびただしい量の火花が空に散っていた。おそろしいほど豪奢で美しかった。

 来年もこんなものが観れると思うと、生きる希望がわきました。